2 「活静体操」はむづかしくない

 「活静体操」は病気を治癒させ、心身をパワフルにし、さまざまな可能性を開く実践法ですが、むずかしくはありません。基本的にどれもとてもシンプルな運動です。

 その運動を日々継続していくと、自律神経が調整され、骨格のゆがみが矯正されます。血液やリンパ液の流れが良くなり、体内の「気」の循環が活発になり、不思議な活力が沸いてきます。
そのための要領はまず簡単にまとめてみると次の五項目です。

1 心身をリラックスさせ
2 ゆっくりと
3 単純な繰り返し動作を   
4 注意深く   
5 左右均等に行う   

「活静体操」は、特別な才能を必要とするというような、むづかしいものではありません。どれも日常生活のなかに潜んでいる、いたって当たり前の運動です。ただその重要性に気づき、それを意識的に繰り返し、左右均等に行うことに意義があります。

 さまざまなスポーツの中には、肉体の高度な使い方を要求する技術がたくさんあります。しかしそうした高度なテクニックは、人に見せるため、人に勝つため、人よりもいい記録を上げるために役立ちますが、体を健康にするためにはそう効果的であるとは思えません。

 プロのスポーツマンは必ずしも健康ではないでしょう。いえ、それどころか、猛練習を繰り返すスポーツマンほど、トレーナーに頼らなければ日常生活を送れないほどの腰痛を抱えていたりします。

 それは、スポーツの運動が、早くて、複雑で、左右均等ではないからです。

 たとえば、ゴルフや野球を考えてみてください。ボールを打つ動作も、投げる動作も、得意な利き腕で行いますね。逆は、まずほとんどありません。また、対戦相手に勝つことを考えれば、当然緊張せざるを得ません。血圧も危険的なレベルにまで跳ね上がるでしょう。
 
 
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