第一章
  3 太極拳の種類

  

 太極拳の種類は、大きく二つに分かれます。それは・・

 1伝統拳
 2制定拳

 伝統拳とは古くからある伝統流派の套路です。伝統拳は五大流派が有名です。

 1陳式太極拳
 2楊式太極拳
 3呉式太極拳 
 4武式太極拳 
 5孫式太極拳
   

 陳式太極拳

 陳式太極拳は、中国河南省温県、陳家溝在住の陳氏一族を中心に伝承されています。各流派の中で最も歴史が古く、太極拳の源流であるとされています。陳式以外の太極拳が終始ゆっくりと柔らかく動作を行うのに対して、陳式太極拳は強い発勁を伴った跳躍動作や、震脚、拳を打ち出す動作などがゆっくりした動作の中に挟まれており、纏絲勁と呼ばれる、腕や足のひねりの動作がすべての套路に編み込まれています。

 楊式太極拳

 楊式太極拳は楊露禅(ようろぜん)によって創始されました。陳家溝で陳式太極拳を学んだ楊露禅(ようろぜん)が、北京で教え、文人たちの間に広まりを見せました。その拳は非常に柔らかな動きで、「綿拳」あるいは「化拳」とも称されたと伝えられています。
 その息子、楊健猴、孫、楊澄甫によって柔一色の太極拳に改変されていきました。動きがのびやかで、動作にムラがなく、現在、世界中で最も多くの実践者を持っています。

 呉式太極拳

 満州族の呉全佑父子が楊式太極拳を元に編み出しました。前傾姿勢、平行な足、ゆっくりと細かい動きが特徴で、重心の移動がはっきりしています。

 武式(郝式かくしき)太極拳

 河北省出身の武禹襄が楊路禅について太極拳を習い、その後河南省温県で技を磨き、一派をなしました。動作は、簡潔素朴で、きめが細かいのが特徴です。武禹襄は太極拳の理論化に多大な貢献したとされます。

  孫式太極拳

 いまから遡ること約100年、すでに形意拳と八卦掌を習得していた孫禄堂が、武式太極拳を伝承され、形意拳と八卦掌と太極拳を一つに集約して再構築して創始したのが孫式太極拳となります。「活歩」と呼ばれる歩行法に特徴があります。
孫式太極拳の動作の多くは両手の「開合」でつなげていくので「活歩太極拳」または「開合太極拳」と呼ばれています。
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