第一章
  4  複雑で長い套路

 以上が五大流派の太極拳です。これらを伝統拳と呼び、古くから伝えられてきた套路です。各流派の太極拳は、これが同じ「太極拳」なのかと疑ってしまうくらい、それぞれ動作に大きな違いがあります。
 また、一通り練習するだけで30分以上かかってしまうような、長い、繰り返しの多い套路ばかりです。
 太極拳を学ぼうとするビギナーは、最初にこのような種類の多さを知れば、学ぼうという意欲がそがれてしまうかもしれません。

  5  さらに複雑な区分

 さらに陳式太極拳には・・・
 ★「大架式」「小架式」という区分けがあります。「大架式」は動作が平円を重視しており、「小架式」は立円が重視されています。

 ★ 架式」と「新架式」という分類もあります。「老架式(大架式)」は陳式太極拳の故郷、陳家溝の多くの村人が古くから練習している太極拳です。それに対して「新架式」という動作の小さな套路もあります。この套路は陳有本(1780~1858)によって作られた套路です。
 しかしまた、近代になって、陳発科によって北京で広まった別の「新架式」と呼ばれる套路もあります。陳発科の表演を見た北京の人々がこれまで見ていた陳式太極拳とは大きく異なる形に驚いて自分たちが知っていた套路を「老架式」陳発科の套路を「新架式」と名付けたようです。この二つは同じ新架式と呼ばれていますが、まったく違ったものです。

 呉太極拳には
 ★「快拳(カイチェン)」と「慢拳(マンチェン)という区分けがあります。太極拳といえば、一般にゆっくり動作するものという印象がありますが、快拳は素早く動作を行う套路です。

 ★「円架式」と「方架式」という区分けもあります。円を描くように動作するという印象がある太極拳ですが、「方架式」はまるでロボットが動くように、四角く動いていく套路もあるのです。
 その他の流派にもさらに細かい区分けがありますが、太極拳の研究者になる人以外はこれ以上深入りする必要はありません。

[BACK][TOP] [HOME] [NEXT]