第一章
   6 各流派に共通の基準は?

 現在は、こうして非常に多くの太極拳が共存しています。各流派に共通の「基準」はあるのでしょうか?そう、JISマークのような、すべての流派をつなぐものはないのでしょうか?現状を見る限りそんな基準は存在しないのではないかと思えてしまいます。

 こうした混乱が生じた原因は、それぞれの太極拳が「伝統武術」という非常に閉鎖的な社会で作り出されたもので、それぞれの流派が「協議」するということが許されなかったためでしょう。

 今こそ、各流派の太極拳の「基準」を見出す努力が必要ではないかと思われます。

 もっとも、すでに半世紀ほど前に、五大流派の代表が北京に集まり、協議して、新しい套路を作り出しました。それが「簡化24式太極拳」つまり、「制定拳」です。

 「制定拳」はそれぞれの流派の代表者の歩み寄りによって作り出された太極拳であるといえます。「簡化24式太極拳」が制定拳の第一号であるというわけです。

 それ以降、国家体育運動委員会は、48式、64式、88式など、多くの制定拳を発表しました。またその表演用の音楽も作り出されました。

 表演用音楽は、それに合わせて練習していくと、太極拳の霊活なリズムを感じ取ることができ、踊るように動く楽しさが身につきます。

  

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