第一章
 18 「気」を巡らせる

  
 「站椿功」も「座禅」も、「気」のエネルギーを、体の中の大切な場所にチャージすることが最重要ポイントです。そのために、正しい姿勢を保って一定時間維持するのです。

 まずじっとしていること、それが第一段階、ただそれだけで「気」は体内で強化されます。しかし、何もしないでじっとしていると、大体、人は「眠く」なって、いねむりを始めます。あなたも、学生時代、教室で居眠りした経験があるでしょう。それは、大切な場所が働かない状態だからです。

 その大切な場所とは、それが「泥丸(ニーワン)」です。ただ、そのポイントは頭のちょうど真ん中に位置しており、すぐにその場所に注意を向けて瞑想状態になることは、すでにそれをつかんだ人以外は難しいです。

 じつは、その場所に入っていく入り口があるのです。それが印堂(アジナチャクラ)です。しかし、急に、アジナチャクラと印堂が同じものであると説明すれば、「そんなことはない!」という意見が出てくるでしょう。確かに「印堂」は気功用語で中国のもの、「アジナチャクラ」はヨガの用語でインドのものだからです。

 しかし、まず私の考えを理解してください。

 「印堂」は、眉と眉の間の皮膚の表面にあります。この場所は、指で触ることもでき(焼香で右手の指で線香の灰をつまみ、近づけるしぐさをするのはこの場所に「気」を集め、瞑想状態を導くるための古くからの教えです)、誰でも容易に注意を向けることができます。ただし、あまりに集中しようと緊張して眉間に立て皺をつけないように。

 この場所に注意を向けると、額のあたりが「押さえつけられた」ような圧力感のような物が感じられてくるでしょう。その状態を3分ほど維持していると、額の奥にある「脳下垂体」というホルモンの分泌腺が活性化し、その結果意識が「瞑想状態」に導かれるのです。

 ただし、この場所に長い間瞑想することはお勧めできません。人によると、圧力感が強くなりすぎて、頭痛を感じる人もいるのです。

 ではどうすればいいか、というと、頭頂の「百会」に注意を移動するのです。この場所は、ヨガではサハスララ・チャクラと呼ばれています。この場所も皮膚の表面です。サハスララチャクラは「千枚の花弁」であらわされるように一点ではありません。直径十センチほどのお皿を頭上に乗せたような広がりがあります。百会はピンポイントのツボです。

 最初にわかりやすいのは百会です。指で触ることで頭皮に刺激を与えて、その状態を約10分ほど維持してください。この実践で、あなたは「虚領頂勁」という太極拳の姿勢の要求を真に理解することができるはずです。
   
[BACK][TOP] [HOME] [NEXT