3 「混沌(こんとん)」の伝説

  
 荘子の内篇第七 応帝王篇に「混沌」の物語が描かれています。

 ---南海の帝(みかど)を(しゅく)といい、北海の帝を忽(こつ)といい、中央の帝を渾沌(こんとん)といった。(しゅく)と忽(こつ)は頻繁に渾沌の地で会い、渾沌は二人をていねいにもてなした。

 ふたりはその恩義に酬いようと相談して、言った。「人間には、見る、聞く、食べる、息をするために、七つの穴がある。それなのに(かわいそうに)この帝は一つの穴すらもっていない。彼のために穴をうがってあげようよ」

 それから二人は、毎日一つずつの穴をこしらえてやった。そうして七日目になって、渾沌は死んだ。

 目も、耳も、鼻も、口もない「混沌」は、まさに「太極」の状態、理想的な健康状態で生きていたのですが、目や耳の穴(目が二個、耳が二個、鼻が二個、そして口が一個)を穿たれてその穴から「生命力」が漏れて、七日目に死んでしまったのです。


[BACK][TOP] [HOME] [NEXT]