4 「気」を感じるためには


 普段私たちは、「気」が体の中を流れているということを認識してはいませんね。また、感覚器官が「穴」であるなんて、考えたこともないでしょう。

 私たちは日常、目の情報に頼り切っています。目で外界を見ることは便利ですが、目や耳などから大量の「気」を消費し続けているのです。それらの情報に基づいて脳は外界を知覚しますが、目や耳などの情報にとらえられない感覚は無視されます。

 目で物を見れば正しい判断ができるかといえば、実は「偏った理解」しかできません。

 なぜなら、目で見えるものは、視界に移る「前方」だけです。後ろは見えません。同じものでも、遠い時は小さく、近づくと大きく見えます。

 「外観」を見ることはできますが「内面」を見ることはできません。体の内面、つまり、内臓がどんな働きをしているのか、目で見ることはできません。

 では、目を閉じてみましょう。すると、これまで見えていた「前方」に対する視覚が消えます。が、その代わりに「後方」に関する「知覚」が「前方に対する「知覚」と同様に感じることができるようになります。目で見るように明らかではありませんが、「気配」をとらえるとが前方も後方も同じになるのです。

 それだけでなく、体を取り巻く周囲すべてに均等な「気配」をとらえることができるようになります。そしてさらに「体の中」に対しても「観る」ことができるようになるのです。それを気功の教えでは「内観」と呼びます。

 私たちはもちろん、すべての穴をふさぐわけにはいきませんが、その穴に頼ることをできるだけ減らしていけば、体内という器の中におさめられている「気」の力をしっかり保つことができるのです。
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