3 起承転結とは



 
 「天地の呼吸」で「起承転結」という区分けの方法を紹介しましたが、太極拳を長く練習しているあなたもきっとこれまで、こんなパターンが太極拳の各勢の中にあるということは教わったことはないかもしれません。

 「起承転結」と聞いて、あなたは何を思うでしょうか?そう、新聞の四コマ漫画が思い浮かぶかもしれませんね。長編マンガを得意とする流行作家も、若いころのマンガ修行の時代には四コマ漫画を描いてストーリーの作り方を学ぶのです(実は私も、漫画家を目指していたころがありました)。

 「起」 物語は何気ない日常の一コマから始まります。たとえば男性が歩いています。どこにでもいそうな普通の男性。そのコマをよく見ると、隅っこに何かがさりげなく描かれています。そのコマではまだそれが何なのかわかりません。

 「承」 次のコマで、その小さく描かれていたものが「バナナの皮」であることがわかります。男性の足がそのバナナの皮を踏もうとしています。
 
 このコマは最初のコマを「承けて」お話が発展しました。さあ、どうなるのでしょう。読者が興味を引く内容のコマになります。

 「転」 さあ、この三コマ目が漫画家の腕の見せ所です。お話が一転して、大きく変化します。男性はバナナの皮に足を滑らせて空中で一回転します。「あっ危ない!男性はどうなるんだろう?」と読者をハラハラさせるコマがこの三コマ目です。

 「結」 でその三コマ目に起こったとんでもない事件が、「なんだ」と、ハラハラした読者がホッと胸をなでおろすような事件の結末が用意されなければいけません。そう、バナナに足を滑らせた男性がくるりと一回転して見事に着地したのです。そんなことは普通の男性にはできません。

 どうして、その男性が尻餅をつくことなく着地できたのか、読者を納得させなければいけません。そう、一回転して見事に着地した男性の上着の下から、首にかけていたメダルが飛び出し、この男性が体操選手であったことがわかるといった結末のコマが四コマ目なのです。

 私はたいして面白いお話を作ることはできませんが、まあ、このようにマンガや小説などのストーリーは起承転結のパターンで構成されています。そして、このパターンの理解は太極拳練習にも大変重要な意味を持っているのです。 

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