木の章 鹿 |
1 木は肝で鹿 |
五行の最初は「肝」ですね。「肝」イコール肝臓ではありません。「肝」とは、肝臓と胆のう、それに自律神経の働きも含みます。 または「木」は春、若葉の季節です。イメージカラーは青(緑)。胆嚢に蓄えられた緑色をした胆汁は肝臓で生産されます。 中医学では、肝臓と眼は関係しているととらえます。「眼は肝がうがつ穴である」としています。目がかゆくなったり、鼻水が止まらなくなる花粉症は「肝」の失調であるといわれます。 肝のはたらきを壊しやすい春には「鹿のエクササイズ」をお勧めします。 |
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2 鹿のお腹と太極拳 |
「あの人はカモシカのような脚をしている」といえば、それはもちろん女性にとってほめ言葉です。しかし、「あなたは、まるで鹿のようなお腹をしている」と言われれば、そのときは喜ぶべきではありません。なぜなら、鹿は、足は確かに細いのですが、お腹は大きく寸胴なのです。 しかし、太極拳をしている人にとっては「鹿のようなお腹をしている」というのは、ある意味ではほめ言葉でしょう。太極拳の先生は、大体、腰とお腹は大きいのです。それは太極拳練習の成果であり、優雅な太極拳動作のパワーの秘訣なのです(早とちりしないでください。太極拳を練習するとお腹が大きくなるということではありませんから)。 鹿は、草食でおとなしい動物ですが、いつもぴょんぴょん飛び跳ねて元気です。食物が乏しい真冬にも、鼻で、雪をかき分け、下に隠れていた落ち葉を食べて生き抜く生命力に満ちた鹿です。鹿は生殖能力に富んでいるといわれています(漢方で鹿の角が精力剤になっているゆえんです)。 現代人はどうでしょうか、どうも昔の人に比べてパワーが衰えてきているようです。10代、20代の若者の精子の数が40代以降の男性に比べて遥かに減少してきているということです。女性も同様に、妊娠する力が衰えてきているといわれています。 |
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