3 会陰部の引き締め

 バレエでも、日本舞踊でも、または器械体操や武道など、ありとあらゆるボディワークで先生が口をそろえて注意することは、「はい、お尻を締めて!」です。

 間違えないでください。お尻の筋肉といっても大臀筋ではありません。もっと内側にある隠れた筋肉です。

 それを「PC筋」といいます。 PC筋は恥骨と尾骨の間にある8の字状の筋肉です。別名「恥骨尾骨筋」とも呼ばれます。

 PC筋は8の字の形をしています。8の字の前方の円は性器の回りを取り囲んでいます。後ろの円は肛門括約筋です。

 この筋肉は赤ん坊の頃には弛むことがありませんが、20歳を過ぎ、30、40と年を経るうちに、次第次第に弛んできます。

 この筋肉の弛みは内臓の下垂ともつながっています。腹部の弛みによる腰痛もこの筋肉の弛みと無関係ではないのです。

 老化を防止し、健康な体を保つためには、このPC筋の引き締めが絶対不可欠です。

 

会陰呼吸


  1. 会陰(性器と肛門の間)を上方に吊り上げるようにしながら息を吐きます。
  2.  2 次に吊り上げた力を緩めながら息を吸います。
  3.  3 それをゆっくりと繰り返します。引き締めて緩め、それを1と数え、10回ほど繰り返します。

アドヴァイス


 この実践には特別な形はありません。立っていても、座っても、寝ていてもできます。または、通勤途中の電車の中でも、喫茶店でお茶を飲んでいるときでも、いつでもできます。また、回数も多すぎることはありません。人を待っているときなど、イライラしながら待つよりも、この実践を行っていれば、待っている間、気持ちにゆとりがもてるでしょう。

 この実践に少し慣れてくると、会陰部に「赤いボール」をイメージして同様に行ってみてください。息を吐き会陰を引き上げるとき、そのボールが小さくなり、息を吸い会陰を緩めるときボールがふくらんでいくとイメージします。すると、そのボールのイメージが次第に確かな感触を持ったものになるでしょう。この部分を私は「根元センター」と呼んでいます。

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