コズミック姿勢についてのメモ


 人間の体には相反する二つの力が働いています。それは、重力に逆らって上に伸び上がろうとする力と、重力の通りに地球の中心に向かって落ちていこうとする力です。

 頭は上に伸び上がろうとし、首から下は落ちていこうとします。昔の表現に従えば、頭は天に属し、首から下は地に属しているのです。首はその天と地の、ちょうど真ん中に当たります。

 首はネック(neck) です。のど(node結び目という意味)です。首はとても大切な場所です。顎がでている人はほとんど例外なしに生命力不足です。身体を吊り上げる力が不足しているのです。

 正しい立ち方は、決して「気をつけ」の姿勢ではありません。胸を張ってはいけません。もちろん猫背もよくありません。背骨はぶら下がるようにするのです。

 その結果、腰(腰椎)には上体の重さがかかりません。前後左右どんな方向にもすぐに動くことができます。

 「腰を据える」という言葉がありますが、この「目覚まし姿勢」では腰を据えてはいけません。

 「人体は水の入った革袋である」という有名な言葉(野口三千三)があります。とてもすばらしい表現だと思います。水を70パーセント詰めた革袋がぶら下がっているのをイメージしてみてください。

 
イラスト18
 [BACK][TOP] [HOME] [NEXT]