5 「お目覚めコズミックダンス」

 何はともあれ、シンプルな「お目覚めコズミックダンス」を実際に試してみましょう。この一連の実践は、毎朝起きるのがつらい人のための実践法です。

 

その1 お目覚め呼吸法

 朝7:00 あなたはまだ布団の中です。いま、目覚ましを止めましたが、起き上がろうという気力がわいてきません・・・そんな時、さあ始めましょう!

 布団の中で、仰向けのままゆっくりと呼吸します。

 1 ゆっくり息を吸います。鼻の奥を開くようにして吸います。ちょうど、いい花の香りをかぐときのようにイメージします。吸いこむとき、とても大切な貴重なものをとりいれているんだと感じます。

 2 ゆっくりと息を吐きます。できればお腹をへこませるようにして、体の中の空気を全部吐き出すような気持ちで吐きます。

 3 以上を繰り返します。3分間。

  

アドヴァイス

 ゆっくり息を吸い、ゆっくり吐くを繰り返すという、呼吸実践は、大切なコズミックダンスの要素です。

 呼吸法なんか学ばなくても、誰でも呼吸しています。しかし、大切なのは、意識的な呼吸です。無意識の呼吸では意味がないのです。

 それはなぜでしょう?吸い込むのは、単なる空気ではないからです。私たちの周囲の空間には、酸素や、窒素や、二酸化炭素など、ガスが充満しています。そうしたガスは、意識しようが無意識におこなおうが、同じように取り込まれます。
 しかし、この空間には、「気」のエネルギーも存在します。「気」はヨガの教えでは「プラーナ」と呼びます。それをまた、生命力と呼ぶこともできます。
 生物が生きている間、体内に保持しているパワー「生命力」は、ヨガや気功では、私たちの周囲の空間に充満していると教えます。

 意識的に呼吸することは、この空間にある「気」を効果的に体内に取り入れるために大切なのです。
 とはいっても、生命力や「気」と呼ばれるものは見ることができません、感じることができません。学校でも教わりませんから、そんなの信じられないと思う人がいて当然です。
 すぐに信じなくてもいいでしょう。その代わりに、この本の中で、少しずつ理解して体験していただけるように、多様なエクササイズと、レクチャーを用意しています。

 意識的な呼吸を行うことによって、驚くほどさまざまな効果が得られます。
 まず、リズミカルな呼吸が自律神経を調整するのです。朝起きられないあなた、夜寝られないあなた、深い呼吸を忘れてはいませんか?自律神経の失調気味の人は、呼吸が浅い傾向にあります。
 また、肺を十分に働かせると、血行が良くなり、元気になります。それは、肺胞の中で、血管を広げる薬品や体を若返らせ、強靭にする薬品が作られるからです。

 (1930年代に臨床医師が、肺が前立腺ホルモンを合成する機能を持つことを発見しました。このホルモンは、血管を拡張・収縮させ、胃酸の分泌を抑制し、脂質を分解するなどの生化学的作用や動物を発情させる作用などを持っています。このホルモンは、精液中に含まれていることを除いては、意外なことに、肺で、合成されているのです。前立腺ホルモンは現在、喘息、胃潰瘍、高血圧などの治療に応用しようということで研究が進行しています。)

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