誰にも聞けない太極拳の疑問


第五章 覚えられないのはなぜ?




1 太極拳の壁

     

 
 
 
 太極拳を練習する人は、いくつかの壁を通過して太極拳の技術を高めていきます。

 太極拳をせっかく学び始めても、数週間や一カ月立たないうちにやめてしまう人もいますが、そういうひとは、「中腰で膝ががくがくする、練習が終わって家に帰って、仕事や家事ができないくらい疲れる…」というような、肉体的疲労に耐えられないという理由です。

 この最初に体験する壁を突き破るためには、まず、その人が、一か月練習を継続することです。そうすればこの壁は簡単にクリヤーできます。つまり、練習しても、最初のころのような疲れは感じられなくなり、練習の疲労が心地よく感じられてくるのです。

 次に突き当たる壁は「覚えられない…」という問題です。この壁はクリヤーするまでに結構長くかかる人も多いのです。

 教わる先生と一緒に練習するときは何となくできるのですが、いざ、ひとりで練習しようとすると、全く形を覚えいないことに愕然とします。そのうち、それに慣れっこになって、「どうせ一人ではできないから、練習日のときだけ・・・」と、練習しない人は、いつまでたっても、この壁突き破ることはできません。

 「えーっと、起勢の後に左野馬分ゾウで、それから、右、左、それから、えーっと白鶴亮翅が来て、その次はなんだったっけ…」
 
 いつまでもそんな調子では情けないですね。では、覚えるコツはあるのでしょうか?

 「そんなものはない!一に練習、二に練習、三・四がなくて、五に練習!」という方法ができる人はそれで充分ですが、やはり少しでも近道を行きたいでしょう。覚えるコツを教えましょう。

 

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