姿勢の注意点とは

 
 さて、予備勢と起勢の動作説明を終えたところですが、ここまで読まれたあなたは、どんな感想を持たれたでしょう。
 
 「これまで動作を練習するときに、ここで説明しているような≪姿勢の注意点≫は考えていんなかった」と感じられた方も多いのではないでしょうか。

  太極拳を学び始めた最初に、あなたは太極拳の先生から「姿勢の注意点」について、きっと一度は学ばれたでしょう。
 1虚領頂勁
 2含胸抜背・沈肩墜肘
 3気沈丹田
 4収腹提肛
 5立身中勢

 大体この5つの注意点です。10個あげる先生もいるでしょうが、まずこの5つで十分です。この五(六)種類の四字熟語は、初心者のためだけに教えられたのではありません。いいえ、10年練習しても20年練習してもこの注意点抜きに太極拳はありません。

 実は、これが太極拳動作のすべてなのです。しかし、最初にこんな姿勢の注意点を教えられても、おそらく、右の耳から入って、左の耳から出ていくでしょう。私も初心者の頃はそうでした。

 しかし、深く追求するうちに、次第に、一つ一つの教えの意味が分かってきたのです。私は、これが氷解するまでに約30年かかってしまいました。このHPに発表していいものかどうか、難しいしいところなのですが、かなり独断的な理解をあえて発表することにしました。

 読者の皆さんから、もしかすると反対意見や疑問が出てくるかもしれません。いえ、私はそれを期待しています。

 それでは、この五種類の「姿勢の注意点」について詳解していくことのしましょう。
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