4 収腹・提肛とは

 まず、「提肛」を理解しなくてはいけません。提肛は「お尻を閉める」ことですが、単純にそれをとらえると、大臀筋に力を入れてしまいますが、それはよくありません。

 「会陰」を引き上げるのです。会陰とは恥骨と尾骨の間、性器と肛門の間です。この部分を引き上げるようにするのです。
 
 この部分に「PC(ピュポコグサージアス)筋」と呼ばれるインナーマッスルがあります。この筋肉の収縮・弛緩が「抵抗運動」です。

 「提肛運動」は、ヨガや気功のエクササイズの最も基本的な実践法です。気功の「提肛」を、をヨガでは「ムーラバンダ」とか「アシュビニムードラ」と呼ばれます。 

 ヨギや道士たちはこの運動を一日に一万回以上行っていたといわれます。多くのスポーツやダンス・バレエなどでも重要なポイントになります。

 この「提肛運動」に加え、同時に「収腹運動」を行うのです。収腹で用いる筋肉は「腹直筋」です。すると腹部が引き締まり、内臓が持ち上がり、その結果「横隔膜」が上がります。

 このような体の中の運動が太極拳動作の中に必要なのです。

 
                    
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