「陰陽開合」について

 陰陽開合とは
 

 あなたは、「何のために太極拳を練習しているのですか?」と質問されれば、さあ何と答えるでしょう。
 「強くなりたいから」、「健康になりたいから」、と、まず、そういう答えが予想できます。

 太極拳を練習する目的を、古の老師は
 「陰陽開合の理を悟るため」と、一言で答えました。

  参考資料
 太極拳を学ぶには陰陽開合を学ぶべし
 吾が身中にはおのずから本然の陰陽開合あり
 教者のよく加損する所にあらざるなり。
 その本然に復せば教者すなわち止む
 教者の規矩をもって教えるは、すなわち大中至正の理なり
 
 訳
 太極拳を学ぶには陰陽開合を学ぶべきだ
 我々の体には生まれながらの陰陽開合があり
 教えて増えたり減ったりするものではない
 おのおのその本来の陰陽開合を取り戻せばよい
 手本を示して教えるのは、大中至正の道理である。

                   陳金(ちんきん)「学拳須知」より


 しかし、あなたはもしもその一言を聞いても、きっと、すぐに納得することはできないでしょう。
 「『陰陽開合』って、いったい何なんだ?」と、疑問に思うでしょう。
 「陰陽開合」とは太極拳運動の基礎であり、最も重要な核心でもあります。「起承開合」と呼ぶことも、また「起承転合」、さらに「起承転結」と呼ぶこともあります。

 このことは、太極拳を学ぶ人にとって、とても重要ですから、段階的に、まず、基本的なことから説明していきましょう。
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