第一章
  6 屈筋を使わないで両腕を曲げる
 
 
 太極拳の動作の中には膝や腕を「曲げる動作」は当然、「伸ばす動作」と同じだけあります。つまり、曲げ伸ばししているのです。

 一般的な考えだと、曲げる動作の時には「屈筋」が働き、伸ばす動作の時には「伸筋」が働くわけで、「屈筋」を「伸筋」と同じだけ使わなくてはいけないことになりますね。

 両手を曲げる動作を「屈筋」を使わないでどうやって行えるのでしょうか?

 では、説明しましょう。

 伸筋優位の動作 (初歩)

 1 両手を頭上に持ち上げてください。バンザイ!をするような形です。
  この時は、当然伸ばしながら両腕を上げるので、「伸筋」で持ち上げるわけです。

 2 その状態から、両腕を伸ばして支えている力を少しずつ緩めていきます。
  すると、当然、両腕は少しずつ下がり始めますね。両手が下がると、当然、両ひじが曲がりますね。

 3 そのまま、少しずつ両腕を下げていって、両腕がだらんと下がった形になるまで続けます。

 4下まで下がったら、また両腕を頭上に持ち上げ、このプロセスを何度も練習してみましょう。

 これが「屈筋」を使わないで「両腕を曲げ伸ばし」するための第一歩です。



 
 
   
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