第一章 | ||
8 曲がらない手の実験(つづき) |
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今度は、Aさんはこぶしを作らないで、手のひらの全部の指を伸ばして、何処か遠くの場所を指すようにして立ちます。 大切なポイントは、「意念」です。指先に注意を向けて、指の先から遠くに「気」が放射されているのをイメージするのです(イラスト10)。 そして、もう一度同じようにBさんに力いっぱい腕を曲げようとしてもらいます。 今度はどうですか、Aさんの腕がびっくりするほど強く感じ、Bさんは曲げることができなかったのではないでしょうか(イラスト11)。 この「曲がらない腕」はよく合気道の先生が「手に『気』を通すと腕がパワフルになり曲がらなくなる」と教えます。とても「気」の利いたファンタジックな説明です。 ただ、正しくは「気」を通すというよりも、握りこぶしを緩めて指先を伸ばすことによって、屈筋の緊張が消え、伸筋の働きを活用することができるようになったということなのです。 |
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イラスト10 | イラスト11 | |
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