第一章 |
20 立つことを学ぶ |
太極拳を学び始めると、これまで私たちが何気なくしていたこと、社会生活するうえではまったく問題ないことが、大変重要な問題になってきます。それは、「立つ」ことです。 私たちは誰でも「立つ」ことを特別学んだわけではなく、しかし、何か障害や病気を抱えている人以外は、立つことは当たり前にできますね。普段私たちは、「立つ」ことに問題意識を持たないで「立って」いるのです。 しかし、太極拳を学び始めると、その普通の立ち方では十分とは言えなくなってきます。もう一度「立つ」ことを学ばなくてはいけません。 ただ「立つ」ことを練習するのです。 私たちの体は、決して重心の安定した構造を持っていません。というよりも、棒が直立しているように不安定な構造なのです。 しかしながら、そんな不安定さを普段感じることなく「立って」生活しているのです。 さあ、一度試してみてください。まず、一本の棒を用意します。これが私たちの「身体」であると考えましょう。 |
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イラスト10 |
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