第一章
19 「開合」動作

 
 この三つの基本姿勢、前傾・のけぞる・立身中勢という動作から、太極拳の基本的動作「開合」動作を作り出すことができます。

 しかし、一見するとこの動作は、中国の時代劇に出てくる式服を着た神官が、祈りをささげる宗教的動作のように見えます。

 しかし、この動作は宗教的意味とは全く関係がなく、自分の体の内側と外側で「気」が運行でき安くなるように姿勢を変えているのです。あえて言うなら、「天の神」に祈るのではなく、自分の体の中を流れる「力」に対しての「祈り」なのです。

 最も基本になる「アップとダウン」・「天地をつなぐ」動作との違いは、両手を開いたり閉じたりすることです。
 
 両手を開くとき、「気」の流れは上から下に下がり、前傾する動作で足元から両手の先まで上昇します。

 やはりこの動作も 二種類の動作に分けて練習してみましょう。
 
ダウン(降)の開合

0 まず太極の姿勢から
1 両腕を抱えるように丸くして上体を前傾させる。
2 上体をのけぞらせながら、その動作によって両腕が左右に開く。
3 また太極の姿勢に戻り、これを何度も繰り返す。
       
0 太極  1 陰  2 陽  3 太極
     
アップ(昇)の開合 

0 太極の姿勢から
1 上体をのけぞらせ両腕を開く
2 上体を前傾させ、両腕を閉じる
3 太極の姿勢に戻る
       
 0 太極 1 陽   2 陰  3 太極
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