鶴と蛇と太極拳
結の章

 

 12 起・承・転・結
 

 


 この8の字に「気」をめぐらせるエクササイズの理解を深めるために、「起・承・転・結」に区切って説明する必要があります。

 「起・承・転・結」が、すべての太極拳に共通のリズムです。

「起・承・転・結」に太極拳の動きを分解して理解すると、ひとつひとつの動きがわかりやすくなります。そしてすべての「勢」が同じパターンで構成されているのがわかるでしょう。

 このことが太極拳実践者の間で共通の理解になるのは、まだ当分は難しいでしょうが、しかし、私はひとりでも多くの人が理解できるように、「8」の運動について説明したいと思います。

 右手から左手に「気」を通す動きが「起」です。この部分は右手から出る動作と、左手から入る動作を分けて、ゼロ、イチと数えます。

 左手から取り入れた「気」を右足に下ろし、

転 左足から持ち上げ、

 そして右手に流します。

 このリズムで、「8の字運動」を何度も、繰り返して練習してみてください。しばらく練習した後に、次のページで説明する「手揮琵琶」を練習すると、太極拳の動作に8の字を取り入れることができるようになるでしょう。

 
註:起承転結(きしょうてんけつ)
 物事の展開や構成を表す言葉で、元々は4行から成る漢詩の絶句の構成のこと。起承転合とも言う。
一行目から順に起句、承句、転句、結句と呼ぶ。元の意味から転じて、小説や漫画など物語のストーリーや論理的な文章などを大きく4つに分けた時の構成または各部の呼称としても使われる。起承転結の典型的な例として四コマ漫画の構成などがある。(フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』より

01
4結
3転
10
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