図形講座

その3 太極十三勢
 
 
図6
 太極拳を昔は「十三勢」または[太極十三勢」と呼びました。このマーク(図6)に十三のポイントが隠れています。さあ、どこにあるでしょうか?

 見つかりましたか?六芒星の突き出たところを数えると、六個のポイントが見えますね。さらに、窪んでいるところに六個、そして中心に一個見つかりましたね。

 十三という数は、決して不吉な数ではありません。アメリカ合衆国の独立はまず、十三州でした。

 気功で教えられる、経絡は十二正経と奇経八脈です。十二本の経脈のうち、六本が陽経、そして六本が陰経です。

 陽経を 突き出たポイントに、陰経を凹んだポイントに当てます。中心の一個のポイントは、特別で、奇経八脈を表します。そのことを図8のように表します。

 「船中八策」というスローガンが今、ニュースや雑誌をにぎわせていますが、「八」という数は、特別な時に必要になる数です。
 
 健康なときは十二正経に「気」が巡っていますが、どこかの経脈が詰まってしまうと、つまりそれは、どこかの臓腑がおかしくなったということですが、それを修復するために、奇経と呼ばれる八本のルートが詰まった流れをバイパスして働くのです。

 気功法では、任脈、督脈、や帯脈に「気」を流すことを教えます。それが「奇経」です。太極拳でも、これらの経絡は絶対理解しておかなくてはいけません。

 太極拳の十三とは、八法五歩です(八法というと、「永字八法」がよく知られています。これは、永という漢字を校正している八種類の筆法を言います)。図9のように表現すると、わかりやすいと思います。

 八法とは、ポン、リー、ジーアン、サイ、レツ、コク、チュウ、という八種類の「手法」です。五歩とは、前進、後退、左顧、右べん、中定です。太極拳の大切な十三の要素をマスターした人が、太極拳の老師だったのです。

 現在は、伝統拳や制定拳など、さまざまな套路があり、各流派共通の理解を求めるのがむづかしくなってしまいましたが、この本来の基本要素をしっかりつかんでいけば、各派共通の理解になるはずです。
図7
図8
図9
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