図形講座

その9 ベサイカピシス

 
 

 さあ、今度は、マルが二つの図形を説明しましょう。これは、「ベサイカピシス」という図形です。自転車は英語でバイシクルですが、それは二輪車、つまり二つの輪「バイサイクル」です。

 「ベサイカ」も二つの輪を意味します。「ピシス」とはギリシャ語で「魚」という意味です。つまり「フィッシュ」ですね。

 ベサイカピシスは、「二つの輪で描く魚」です。どこに魚がいるでしょうか?

 そういえば、太極マークも「陰陽魚」と呼ばれますね。このベサイカピシスは、「キリスト教」とも「仏教」とも、関係しています。

 この二つの円は、陰陽を表しています。左が陰、右が陽です。左は女性原理、右は男性原理を表します。
 
図30
 
 よく見ると、二つの円は同じ大きさで、二つの円が半径分離れていますね。
その二つの円の中心かを直線でつないでみましょう。

 さあ、あなたもコンパスと定規を使ってこの図形を描いてみてください。
図31

 さらに、それぞれの中心点と、二つの輪が重なる上部のポイントを直線でつなぐと、正三角形が描かれました。なぜなら、三辺とも、この円の半径だからです。
図32
図33  
 それから、今度は、同様に二つの円の中心点から垂直に線を引きます。この線も、長さは「半径分」です。
 
 その二つの垂直線の下の部分を水平線でつなぐと、こんどは正方形が現れました。正方形の四隅をバッテンでつなぎます。

 三角形と四角形で作られた図形はちょっと魚のようには見えませんか?底辺の部分に魚の尻尾のようなものが描かれているでしょう。三角形の図形の真ん中に点を描くと、それが魚の目になるのです。

 ベサイカピシスの円は実は、もう一つの円を持っています。
図34
 
 この二つの輪にさらに、同じ大きさの円を描いてみましょう。この円の中心は、三角形の頂点です。この三番目の円は、「神性」を表します。つまり、左が「女性」、右が「男性」、その上にあるのが「神性」です。

 これが三位一体を表すマークです。三角形は、「男性」と「女性」の間に生まれた「子供の魂」です。また、下に描かれた正方形は、父親と母親の二つの染色体から作られる「子供の肉体」です。
 
図35

 そして、上の円の「半径の長さ」を直径として円を描くと、それが子供の「霊」を表すのです。

 つまり、○△□でひとりの人間が描けます。

 日本の「こけし人形」のようにも見えますね。

 こうして、マル、三角、四角という図形が描かれました。この三つの図形は「不易の三形象」と呼ばれ、どんなに時代が変わっても変わらない、誰が描いても同じに描ける図形なのです。

 古い時代から「マル・三角・四角これ、真理なり」と教えられています。

 
図36
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