誰にも聞けない太極拳の疑問


第二章 太極拳はなぜ中腰姿勢?




9 ワンポイントアドヴァイス 

   

 この「太極とう」が太極拳運動の60パーセントの要素を閉めるといって決して過言ではありません。正しく実践することがとても重要です。
 
 多くの人が膝を曲げて、形だけで立っているようですが、膝を曲げて、この形をとる前に、まず、腹部と会陰部が引き締まっているかどうか確かめます。つまり「収腹・提肛」です。

 次に、足の全部の指先を持ち上げ、すねの筋肉がしっかり張るのを感じて、膝を曲げます。最初はほんの少し曲げる、膝を緩める程度です。形ができたら足の指先を下します。

 腰椎の反りがなくなるのを確認しましょう。壁に背中を当ててみてもいいでしょう。

 30秒から1分ほどたったころに、ほんの少しひざを深くします。

 そしてまたそのまま30秒ほど維持して、またほんの少しひざを深くします。

 ちょうど、トンボが樹の枝などに止まって羽を休めるときのように、少しずつ膝の角度を深くするのです(決して無理をしません)。

 




 両手は、ボールを抱えるように、背中の肩甲骨の間がしっかり広がるように注意します。そうすることで、両腕はしっかり腰とつながることができます。こうして、腕にしっかりと仕事をさせます。それによって腕は、動物の前足のような「支える」が回復してくるのです。

 イラストをよく見てください。「無極とう」のときの中心軸ではないもう一つの中心軸が描かれていますね。中心軸については第三章で詳しく説明していきます。

イラスト24
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