誰にも聞けない太極拳の疑問


第三章 中心軸とは何?




5 軸を保ってどうやって動くのか

  =陰陽虚実のエクササイズ=

   

 中心軸が体の前の目と鼻の先にあることがわかりましたが、では、その軸を意識して、どうやって動くことができるのでしょうか?

 「天の中心軸」は一か所に動かないわけではありません。


 まず、「天の中心軸」は両手を合わせたときに、その掌の中にあります。上体を右に向けると右に、左に向けると左に移動します。

 「地の中心軸(頭頂百会と会陰をつなぐ軸)」は体重を右足に移動したときには「陽の中心軸」になります。左足に移動すると「陰の中心軸」になります。これは一般に「ニ軸理論」と言われています(正確にいえば、このニ軸は天の中心軸と地の中心軸の関係で作られているのです)。

 軸が左右に移動するとき、両手はしっかり「虚実」を作らなくてはいけません。
 
 イラスト27・28・29を見てください。右足に体重が乗った時、左手が「実の手」です。

 実の手は上体を右にひねるために右手を押しています。虚の手である右手はその左手の力を受けています。

 実の手はしっかりとこの場所(胸の中心)になくてはいけません。虚の手は自由に開くことができます。

 
 


イラスト27 イラスト28 イラスト29

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