誰にも聞けない太極拳の疑問


第四章 左右対称でないのはなぜ?




6 右も左もわからない  

     

 
 
 右も左もわからないという表現がありますね。ある分野に対して必要な常識的知識が不足しているということです。

 オギャーと生まれた赤ん坊が、少し成長して、目が開いたとき、見える世界は上と下が逆転していると言うことです。カメラのレンズに映る世界が上下逆なように、赤ん坊の目には、上が下に下が上に見えているのです。

 やがて、脳がその逆転した映像を下は上なのだ、上は下なのだと自動的に修正するようになり、天地がしっかりと理解できるようになります。

 しかし、幼い子供は、ある時期まで、左と右の区別がつきにくいものです。小さい頃、右手はお箸を持つ手、左手はお茶碗を持つ手と教わったことはありませんか(もしかすると、こう教わった人はもうかなり高齢者なのかもしれませんが)?

 日本では左利きの人も多いのですが、インドや中国では左利きの子供は、小さいころに強制して、右利きにさせるそうです。

 世界中のどの文字も、右利きの人のために作られています。ですから、左利きの人は文字を書くとき、やや窮屈な姿勢で書かなくてはいけません。



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