誰にも聞けない太極拳の疑問 |
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第六章 「気」とは? |
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「気功」を学ぶことは大切ですが、気功と太極拳は分かれて存在するわけではありません。太極拳そのものが「気功」なのです。つまり、太極拳練習の中に「気功」の要素が含まれているのです。 太極拳はとても高度な気功であるととらえましょう。多くの要素が詰まっている気功のカプセルです。ですから、理解するまでに少し時間が必要なのです。「シェイク」や「スワイショウ」などの気功はすぐ効果が理解できますが、太極拳は気長に練習していく必要があります。 太極拳のゆっくりした中腰姿勢のすべての動作は「調身」です。五臓六腑を整える効果が含まれているのです。どれか一つの勢を繰り返し練習すると、「気功」の要素は高まります。 太極拳の動作を一つ取り上げて繰り返し練習するのが「太極気功」です。私は、「エンドレス太極拳」と呼んだりしています。 「調息」のためには、第一式の「起勢」だけを何度も練習することがいいでしょう。両手を上げるとき吸い、両手を下げるとき吐き、それを繰り返します。 「起勢」以外の「勢」でも、呼吸を感じながらゆっくり繰り返し行えばそれは「呼吸法」になり、呼吸が次第に深まってきます。 「調心」の要素は、注意を自分の動作に集中して套路を淡々と練習することによって得られます。平常時はベーターはという脳波が出ていますが、太極拳を練習していくと脳波が自然に「アルファー波」になります。そうすると、「気」についての感覚が鋭敏になるのです。 達人は套路を練りながら「シーター波」を出すことができます。 註 ベーター波(30ヘルツ〜14ヘルツ)活動して五感が働いているときに出る平常時の脳波 アルファー波(13ヘルツ〜8ヘルツ)目を閉じてくつろいでいるとき出る波形 シーター波(7ヘルツ〜4ヘルツ)うとうとしている時、または深い瞑想状態の時の脳波 |
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