誰にも聞けない太極拳の疑問 |
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第八章 太極拳でホントに強くなれるか?
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「太極拳ってホントに使えるの?」 これはよくある質問です。「使える」というのは、実際の格闘のときに役に立つかどうかということです。その答えは「イエス」でしょうか、「ノー」でしょうか? この質問に「イエス」で答えても「ノー」で答えても、意味がありません。 太極拳が格闘技として使えるか!?という質問そのものがナンセンスです。 太極拳そのものは、本質は高度な武術なのです。ひとつひとつの「勢」は、古の達人が、敵との攻防戦のうちに編み出した「敵を制するための動作」です。 しかし、その高度な技術は、広く普及するにつれ、次第に形骸化して意味が失われていきます。私が知る限り、ある程度套路の練習を積んでそれぞれの形を覚えた人でも、その動作が何を意味しているのかわかっている人は、例外と言えるほど少ないようです 「先生」からして、その武術の面までしっかり教えられる人が少ないということもあります。少数の「教えられる(技が使える)先生」は、技をかけて教えますが、生徒が表面的に先生のその動きをまねても、先生のように技は決まりません。 先生と生徒の間になにか、理解の大きな隔たりがあるのです。生徒に確実に何かが足りないのです。 太極拳の動作を学ぶだけでは飽き足らない人は、自分の足りない何かを追及することなく、太極拳をあきらめて別の流派の門をたたくことになります。 |
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