誰にも聞けない太極拳の疑問 |
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第八章 太極拳でホントに強くなれるか?
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やや脱線した感がありますが、また話題を「蛇」に戻しましょう。鶴と蛇の格闘の「鶴」が太極拳のそれぞれの形であるとすれば、「蛇」とは、その形を行う人の体の中(または周囲)で動く力です。「勁道(けいどう)」という呼び方をしてもいいでしょう。 「蛇」をつかむ練習法はすでに紹介しました。しかし、練習の要点がわからなければ、それだけで蛇をつかめる人はほとんど皆無でしょう。もう少し理論的な説明をしておきましよう。 「蛇」はまず2匹います。一匹目の蛇は右手と左足をつないだ「陰の蛇」、もう一匹は左手と右足をつないだ「陽の蛇」です(この名称は私の造語です)。 起 まず体重を右足にしっかりかけること、そしてその反対側の左腕を「合」にすることです。そうすることによって、右足から左手に蛇が上ってくるのです。それが起承転結の「起」です。正面からその動作を見ると、体が左に移動します。 承 次に起の動きを受けて、合にした左腕を上に持ち上げ、そのあとを追うように左足を持ち上げます。この動作を行った時も左手はしっかり「合」を保ちます。 春に植物の花が開き、若葉が茂るように、左手と左足は活動を始めます。左手は指の先から動きを作るようにしましょう。 夏には樹木がしっかり成長し、葉は生き生きとした濃い緑色になります。左手と左足は力強く持ち上がりそれらを持ち上げる力は右足でコントロールしましょう。 この起と承のプロセスで「陰の蛇」が地面から上昇しました。 |
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起 | 承 | |||||||
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