誰にも聞けない太極拳の疑問


第八章 太極拳でホントに強くなれるか?
 




17 実際の套路


 これまで、太極拳の動作の中の、隠されたメカニズムを「起承転結」「昇降開合」という区分けによって解説してきました。それでは、今度は、実際の套路の動作に当てはめて説明してみましょう。

 まず基本的な理解として、太極拳のすべての動作は同じパターンによって編みあげられているということです。そのために、初心者は、動作がどれも同じように感じて、なかなか覚えられないということになるのです。

 人によっては、覚えることがとても得意ですぐに套路を覚えられる人もいるでしょう。もちろん、最初はそれだけでもいいのですが、ただ形だけでは、それ以上の上達は望めません。

 鶴のような美しい形と、蛇のような俊敏で力強い身の意こなしを持った太極拳ができるようにするために確実な方法は、ワンパターン(起承転結・昇降開合)に区切って、ひとつひとつの勢を取り上げ、繰り返し練習していくことです。

 簡化24式太極拳の套路の中で、最もわかりやすい「勢」は「手揮琵琶」です。ですから、この動作について、詳しく見ていきましょう。簡化太極拳をすでに覚えている人は、自分の動作をチェックしてみてください。

 

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